有名絵画を「合法」「無料」で使える時代
「モネの絵をポスターに使いたい」「ゴッホの絵をSNSに投稿したい」
そんなとき、頼れるのが“パブリックドメイン”という仕組みです。
著作権の保護期間(通常は作者の死後70年)を過ぎたアート作品は、誰でも自由に使えるようになります。ただし、それを「デジタル化して公開している画像ファイル」にも著作権が残っているケースがあるため注意が必要です。
この記事では、商用利用可能で、高画質な絵画・アート画像を公開しているサイトを日本・海外合わせて8つご紹介します。
投稿時と規約等が変更されている場合があります。
商用で利用する際は、必ず最新の利用条件をご確認ください。
日本のパブリックドメイン画像サイト3選
1. 国立国会図書館デジタルコレクション(NDL)

- 特徴: 江戸〜明治の錦絵・浮世絵、書物・挿絵などが多数公開。母本、紙本、縦書き書籍、「絵本」や「漫画」も複数所蔵。
- 商用利用: 「公開範囲」が「インターネット公開(保護期間満了)」となっている画像は、無償・申請不要で利用可能(国立国会図書館ウェブサイトからのコンテンツの転載)
- 注目素材: 歌川広重、葛飾北斎の作品など
- 公式サイト: https://dl.ndl.go.jp/
2. 京都大学 貴重資料デジタルアーカイブ

- 特徴: 狩野派の絵画、江戸期の絵巻物など、日本の文化を感じられる名作を数多く公開。
- 商用利用: 基本的に自由な再利用を許可。一部の資料については申請や表記が必要(コンテンツの二次利用について)
- 注目素材: 「百鬼夜行絵巻」「洛中洛外図」など
- 公式サイト: https://rmda.kulib.kyoto-u.ac.jp/
3. 東京国立博物館「TNM Collection」

- 特徴: 日本画、工芸、書などの画像をダウンロード可能
- 商用利用: 非商業目的であれば、無償で複製、加工、出版物やウェブサイトへの掲載等を行うことが可能。商業目的であっても、一部条件をクリアすることで無料で利用可能(デジタルコンテンツの利用について)
- 注目素材: 尾形光琳の屏風、円山応挙の絵画など
- 公式サイト: https://webarchives.tnm.jp/
海外の有名アート系パブリックドメインサイト5選
4. The Metropolitan Museum of Art(NY)

- 特徴: 約40万点以上のアート作品をCC0(著作権なし)で公開
- 商用利用: 無料で利用可能(ポリシーと文書)
- 注目素材: ゴッホ、モネ、レンブラント、ドガ、ターナー など
- 公式サイト: https://www.metmuseum.org/art/collection
5. Artvee

- 特徴: 世界中のパブリックドメイン絵画を収集。作品名・作家・ジャンルで検索可
- 商用利用: 商業目的を含むあらゆる目的で自由に利用可能(利用規約)
- 注目素材: 印象派・アールヌーヴォー・宗教画など広範囲
- 公式サイト: https://artvee.com/
6. Rijksmuseum(オランダ国立美術館)
- 特徴: オランダの歴史的名画を多数公開。超高画質(5K〜10K)
- 商用利用: 無料で利用可能(コレクションオンラインについて)
- 注目素材: フェルメール、レンブラントなど
- 公式サイト: https://www.rijksmuseum.nl/en/rijksstudio
7. Public Domain Q
- 特徴: ゴッホ、モネ、ムンクなどの有名絵画を手軽にDL可能。日本語のサイト
- 商用利用: 無料で利用可能
- 注目素材: 絵画素材、シルエット、自然風景のイラストもあり
- 公式サイト: https://publicdomainq.net/
8. Europeana Collections

- 特徴: 欧州の図書館・美術館が連携したアーカイブ
- 商用利用: クレジットを記載すれば無料で利用可能(パブリックドメイン利用ガイドライン)
- 注目素材: ルネサンス絵画、装飾写本、古地図など
- 公式サイト: https://www.europeana.eu/ja
利用時の注意点
- 1. 著作権は切れていても「写真」に権利がある場合あり
→ 美術館や写真家の撮影画像には著作権が発生する場合があります - 2. 利用条件(CCライセンスなど)はサイトごとに確認を
→ 「CC0」「パブリックドメイン」「CC BY(要クレジット)」など表記を要チェック - 3. ブランド商標・人物肖像などは別権利が絡むことも
まとめ
サイト名 | 国 | 商用利用 | 特徴 |
---|---|---|---|
国立国会図書館 | 日本 | OK(一部) | 浮世絵・古典書画 |
京都大学アーカイブ | 日本 | OK(CC BY) | 狩野派・絵巻物 |
東京国立博物館 | 日本 | OK(一部) | 屏風・巻物など |
The Met | 米国 | OK(CC0) | 印象派・写実派 |
Artvee | 国際 | OK(CC0) | 有名作家多 |
Rijksmuseum | オランダ | OK | 高画質が魅力 |
Public Domain Q | 日本語 | OK | 手軽に使える |
Europeana | 欧州 | OK(一部CC) | ヨーロッパ全域対応 |
歴史的価値あるアートが、合法的に・無料で・商用利用OKで使える!
これを活用しない手はありません。SNS投稿、名刺、冊子、Tシャツ、Webデザインなど、幅広いクリエイティブにぜひ使ってみてください。